私たちが親しんでいる干支(えと)は、東アジアの多くの国で使われていますが、その内容は国や文化によって微妙に異なります。今日は、ベトナムと日本の干支の違いに焦点を当て、その背景にある文化や歴史を探ってみましょう。
日本の干支
まず、日本で広く知られている十二支をおさらいしてみましょう。
- 子(ねずみ)
- 丑(うし)
- 寅(とら)
- 卯(うさぎ)
- 辰(たつ)
- 巳(へび)
- 午(うま)
- 未(ひつじ)
- 申(さる)
- 酉(とり)
- 戌(いぬ)
- 亥(いのしし)
これらの動物たちは、昔話や民話、そしてお正月の飾りなど、私たちの生活に深く根付いています。いちばん活躍するのは年賀状のイラストですね (^^♪
ベトナムの干支
一方、ベトナムの干支は日本のものと似ていますが、いくつかの動物が異なります。
- 子(ねずみ)
- 丑(すいぎゅう)
- 寅(とら)
- 卯(ねこ)
- 辰(たつ)
- 巳(へび)
- 午(うま)
- 未(やぎ)
- 申(さる)
- 酉(とり)
- 戌(いぬ)
- 亥(ぶた)
お気づきでしょうか?ベトナムの干支では、うしがすいぎゅうに、うさぎが猫に、ひつじがやぎに、いのししがぶたに置き換わっています。
なぜ干支が異なるのか?
牛から水牛へ
ベトナムでは水牛が身近な存在なので置き換えられたと考えられています。郊外へいくと水牛が放牧(?)されているのを多く見かけます。
うさぎから猫へ
ベトナム語で「うさぎ」を意味する言葉は存在しますが、発音が中国語の「猫(māo)」と似ているため、中国から干支が伝わった際に誤解が生じたと言われています。また、ベトナムでは猫が非常に身近な存在であり、農作物を食べるネズミを捕まえる頼もしい仲間として重宝されています。
ひつじからやぎへ
ベトナムでは、ひつじよりもやぎの方が一般的に飼育されています。山岳地帯が多いベトナムでは、やぎは貴重な食料源であり、そのため干支にもやぎが採用されています。
いのししからぶたへ
ベトナムの農村では、ぶたは富や繁栄の象徴とされています。いのししよりも身近で重要な動物であることから、干支にもぶたが含まれています。
干支計算機
西暦を入力して、日本とベトナムの干支を確認しましょう!
文化と言語がもたらす変化
これらの違いは、各国の文化や生活環境、そして言語の特性が干支に影響を与えていることを示しています。動物の選択はその国の農業、食文化、信仰心など、多くの要素と密接に関係しています。
他の国々の干支は?
ベトナムや日本以外にも、干支を採用している国や地域は多く存在します。例えば、タイでは「たつ」にあたる動物が「ナーガ(蛇神)」であったり、モンゴルでは一部の動物が異なる場合があります。こうした違いを調べてみると、さらに広い視野でアジアの文化を理解できるでしょう。
まとめ
ベトナムと日本の干支の違いを知ることで、新たな視点で文化や歴史を楽しむことができます。この記事を通じて、皆さんが異文化への興味を深め、自分自身の文化も再発見するきっかけとなれば幸いです。
最後までみていただいてありがとうございます
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